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てぃくる 506 干されてる [てぃくる]


「俺たち、ずっと干されてるけど、そんなに悪いことしたか?」

「いや、干されて苦労した方が味が出るってことだろ」

「味が出る頃には、もうよぼよぼだぜ?」

「つーか、もう十分によぼよぼなんだが」

「杖、欲しいよな」

「あろうことか、杖までよぼよぼだよ」




asp.jpg


(^^;;






 アスパラガスの赤い実。
 とっても目立つんですが、おいしくはないんでしょうね。
 鳥のご飯になれないまま、しわしわに乾いていました。





   干し飯(いい)の硬きを嘆く寒雀






Tears Dry On Their Own by Amy Winehouse




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三年生編 第87話(4) [小説]

「ふう……」

午前中の授業が終わって、異常な緊張からやっと解放された。
お弁当を食べようと思ったら、教室の入り口にえびちゃんの
姿が。僕を手招きしてる。なんだろ?

「せんせー、なんですか?」

「ちょっと指導室まで」

「はい」

急いで先生の後ろを追っかける。
指導室の鍵はもう開いてて、中で仏頂面の瞬ちゃんが待って
いた。

「来たか」

そっか。
えびちゃんじゃなくて、瞬ちゃんのオーダーだったか。

「合宿はどうだった?」

「充実してました」

「こなし切ったということだな」

「はい!」

「よし! 志望校は固めたか?」

「固めました。県立大生物。仮を取ります。入学できたら、
バイオをやりたいです」

ずっどおおおおおおん!

これまでの誰よりも激しく瞬ちゃんがぶっこけた。
えびちゃんも口あんぐり。

「ま、まじ?」

「まじ、です。ゼロからやりたいんです」

「好きなことか?」

「いいえ。でも、やる以上は、好きになるまでやります」

「……本当に変わってんな。おまえは」

「あはは」

なんつーか。
まあ、細かいところまでいちいち説明しててもしょうがない。
僕としては、方針を固めたという事実だけでいい。

「安全圏の選択だ。それ以上は?」

「目指しません。でも、それじゃあ本番まで気合いが保たな
いんで、滑り止めは理応大と工技大のバイオにします」

どがあん!
瞬ちゃん、二度目のど派手なぶっこけ。

「おいおいおいおい。そっちの方が、偏差値5以上高いぞ?」

「本番までは、自分を追い込みたいんですよ」

「私立受かっても、選択は県立大か?」

「そうです。入ったら、今度はじっくり自分のペースでやり
たい。せかされたくないんです」

「む……」

じっと僕を睨みつけていた瞬ちゃんが、そのままの表情で二
度うなずいた。

「なるほどな。恐ろしいくらい、正確に自分自身を解析して
る。納得だ」

「あの、斎藤先生。どういうことですか?」

瞬ちゃんの隣にやっと腰を下ろしたえびちゃんが、僕を見て
首を傾げた。

「工藤は、どえらくポテンシャルが高いんだ。絞れば、なん
ぼでも奥が出てくる」

「……はい。そんな感じ」

「でも、それを自分で使い切れん」

どんぴ。さすがだなあ。

「はい。ぴったりです」

「だろ? 自分をどこまで使うかは、自分で決める。それを
外から決められるのはまっぴら。そういうことだろ?」

「そうです」

「江平。よく見ておけ。ちっとも自分を使い切れてないやつ
がそう言えば、それは怠けであり、甘えだ。でもな、工藤は
やればやっただけ出来ちまうんだよ」

「あ!」

「そうすると、いろんなもんが乗っかってきちまうのさ。自
分の意志とは関係なしにな。プロジェクトの部長しかり、風
紀委員会の委員長しかり」

「やりたいってわけじゃ……」

「そうじゃねえだろ? 俺だってまっぴらだ」

思わず苦笑いしちゃった。

「でも、出来るやつにしか仕切れない。責任感があれば、受
けちまう」

「そうか、それじゃ社会に出てから苦労するってことです
ね」

「まあな。工藤はもう分かってると思うが」

「はい」

肯定せざるを得ない。

「社会に出れば、そういう厄介な外圧とうまく付き合ってい
かんとどうにもならん。だが、大学は別だ」

僕は、大きくうなずいた。

「そうです!」

にっ!
瞬ちゃんが、横目で僕を見ながら笑った。

「江平。モラトリアムってのは権利だ。よく覚えとけ」

「権利、ですか」

「そうだ。自分の人生にどうめりはりをつけるかは、自分で
決めること。最後は自分で自分のケツを拭くんだからな」

「なるほどー」

「工藤は、そのめりはりを今からきちんと設計してる。それ
だけさ。プランがきちんと出来てるなら、俺らの余計な口出
しは無用だ」

うん。
僕が今までうまく表現出来なかったこと。
それを、瞬ちゃんがぴったりに言い表してくれた。
それで、昨日まで抱え続けて来たもやもやがだいぶ取れた。

「ふうっ」

「あとは本番まで絶対に気を抜くな! それだけだ」

「はいっ!」

「帰ってよし」

「ありがとうございました!」

ひらひらと手を振るえびちゃんにも一礼して、僕はすっきり
気分で指導室を出た。




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三年生編 第87話(3) [小説]

「さあ。勝負の二学期です。というか、君らには実質三学期
がありません」

し……ん。

「二学期の終業式が終われば、最後のゲートを通過です。来
年の始業式以降は、出席義務がなくなりますから」

うん。

「これから本番までの四か月が、君らにとっての正念場。気
合いと根性で必ず乗り切ってください!」

おとなしいえびちゃんの声に、最大限の迫力が乗った。
僕らを補助することは出来るけど、僕らの代わりに受験する
ことは出来ない。最後は、君らひとりひとりになるんだよ?
そういう覚悟を求めるどやしだった。

「いい? 推薦狙い組。学校推薦がもらえるかどうかは、あ
と二回の定期試験がものを言います。前倒しで受験するん
だっていう覚悟で、死に物狂いで勉強してください」

「学校側は結果だけ見ます。努力したんだよっていう自己申
告は一切受け付けません」

ざわざわざわっ。
教室内がざわついた。

もちろん、今のはえびちゃんのオリジナルじゃない。
安楽校長から、必ずそう説明しろって指導されたんだろう。

ほとんど受験とは無縁の専門学校系。
早くに結果が決まってしまう推薦、特待系。
そして、僕を含めた一般入試系。

今のぽんいちではそれらがごっちゃになってて、雰囲気がす
ごく不安定になるんだ。
生徒の間で無用なトラブルが起きないように、全体に強いプ
レッシャーをかけておこうってことなんだろう。

「それとね」

えびちゃんが、ぐるっと僕らを見回す。

「まだ進路や志望校を固めていない子は、八月中に必ずわた
しのところに相談に来てくださいね。進路指導室にも、放課
後に担当の先生が詰めてます。どしどし利用してください」

うん。
学校も、これまで以上にサポートの体制を整えてくれるんだ
ろう。

夏休みの時の、どこかに使い切れない時間が残ってたような
感覚は……さっと消えた。

教室の中が、これまでとは別の意味でぴりぴりし始めた。
でも、それは正常なぴりぴりだよね。
僕らは、もう自分の未来を掴むことに集中したい。それ以外
のものを持ち込まないで欲しい。そういう、ぴりぴり。

「これで朝のホームルームを終わります。この後すぐに始業
式があるので、体育館に集合してください」

「起立!」

「礼!」

「ありがとうございました!」


           −=*=−


一、二年の時には、新学期が始まった直後は夏休みの影響が
どっかこっかに残ってた。
でも、僕らにはそんな余裕はない。これっぽっちもない。

授業は、カリキュラムを早めにこなすためにこれまで以上に
ハイペースで進む。きちんと集中しないと、頭に入らない。
私語はおろか、咳払いすら聞こえない。

シャーペンがノートの上で擦れるかりかりと言う音だけが、
ずっと響き続けている。
そして。どの先生も、まるっきり脱線しなくなった。
もっとも今そんなことをしたら、僕らに総スカンを食らうだ
ろう。

残り実質四カ月。それで高校生活は終了になる。
そして残り期間に、受験以外の要素はほとんど入らない。

いいも悪いもない。
事実として、高校はそういうところなんだよって。
最後の最後に現実がこうして突き付けられ、僕らはそれを認
めざるを得ない。

僕には見える。
夏休みの間にぐんぐん育ったヤノネボンテンカが、ばんばん
花を上げているのを。

その花は、大声は出さないけど、喉を赤くして叫んでいる。

『ソロソロ ホンキデ カクゴシロ!』

うん、そうだね。



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三年生編 第87話(2) [小説]

「何がぶっ殺すなのー?」

よーろれひーな声で寄って来たのはゆいちゃん。
でも声とは裏腹に、頬がげっそりこけていた。

「ちょ、ゆいちゃん。腹でも壊したん?」

「ちゃうよー。受験合宿で三週間フルパック。ご飯食べる暇
もろくになかったからー」

やぱし。

「だいぶ上げた?」

「最初よりはね。でも、目標まではまだまだだー」

「こっからだ」

がつん!
立水が机の上にごつい拳を落とした。

「夏期講習は、あくまでもこっからどんどん加速するための
ブースターだとよ。今から燃え尽きてるようなら、最初っか
らアウトだ」

「そーだね」

「おはー……」

お?
しゃらにしては珍しくぎりぎりに来たな。

「どした?」

「最後の最後にお腹壊したー」

ずべ。
まあ、なんつーか。

「大丈夫かあ?」

「ううー、下痢止めは持ってきたけど、途中でリタイアする
かもー」

やれやれ。
でも、今のしゃらの状況だと、自分の具合が悪くてもなかな
か休めないんだ。綱渡りが……続くな。

「帰りに買い物とかあったら付き合うから、無理すんなよ」

「うん、助かるー。ほへー」

べたっ。
席に着くなり、しゃらが潰れた。
体の疲れだけじゃなくて、精神的なストレスもあるんだろな
あ……。

すぐに予鈴が鳴って、教室に近付いてくるえびちゃんの足音
が響いてきた。

がらっ!

勢いよくドアが開いて、少し緊張ぎみにえびちゃんが入って
きた。
日直の中井が大きな声を張り上げる。

「きりーつ!」

「礼っ!」

「おはようございます!」

「着席!」

硬い表情のままぐるっと僕らを見回したえびちゃんが、出席
簿を教壇の上にぽんと置くと、開口一番。

「ええと。最初にちょっと報告があります」

は?
みんながぽけらった。

「元原くん。お父さんのお仕事の都合で、夏休み前に転校の
手続きをしました。本来なら転出前にみんなに挨拶してから
というのが筋なんですが、お父さんの転勤が急だったので。
みなさんによろしくと伝言を預かってます」

ざわざわざわ……。
教室内がせわしなくざわついた。

まあ……先生のアナウンスを額面通りに受け取るやつは、そ
んなにいないだろうな。
あいつ、夏休みに何かしでかしやがったな、と。
そう思ってる子が多いと思う。

僕やしゃら、永見さんはもちろん詳しい事情を知っているけ
ど、今さらそれを口にする意味はない。

黒木が冴えない顔をしてるから、元原と何か話をしたのかも
しれないな。
これが去年だったら。二年生だったら。まだ違った展開が
あったのかもしれない。
でも受験生の、この微妙なタイミングでトラブルを背負い込
みたくないのは黒木も同じだろう。

ろくでなしの親絡みだから、全部元原自身のモンダイとは言
えない。
でも。あいつが親を言い訳に使っている限り、何も解決しな
いんだ。それを理解出来るかどうか、だろなあ……。

「元原くん以外は、みんな出席ね」

えびちゃんの声で、はっと意識が戻る。
空席を確認したえびちゃんが、出席簿をぽんと叩いた。




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三年生編 第87話(1) [小説]

8月24日(月曜日)

「うーっす!」

「おっはー」

「おはよー」

「ぐぇんきしてたー?」

「ぐえー」

いつもと変わらない朝の教室の風景。
二学期が始まって、それぞれの夏を過ごしたクラスメートが
少しげんなり顔で挨拶を交わしてる。

全員が受験生ってわけじゃないから、てんぱり具合はいろい
ろだ。

僕と同じように合宿や通いでびっしり夏期講習に行った子
は、ぽんいちと世間との落差を思い知らされて、強い危機感
を持ったと思う。

それでも、一昨年や去年に比べたら僕らはまだ恵まれてる。
授業や試験、指導方針が一斉に厳しくなったから、少しだけ
ど免役が出来た。
問題は、それを本番に活かせるかどうかだけだよね。

「よーす」

九月の予定を手帳に書いて見回していたら、ヤスが僕をいじ
りに来た。

「おひさー」

「おう、いっき。合宿どうだった?」

「すごかったわ。まるっきり修行だあ。朝五時から真夜中ま
で、メシ食う以外はずっと勉強しかしんかった」

「ぐえー……」

「それでも、僕のは夏休み前半だけだよ。夏休みまるまる合
宿で詰め込む子もいるんだから、上には上だあ」

「だよなあ。そういや立水は?」

「ああ、あいつはそのまるまるコースだよ。気合い入ってた
ぜー」

「そうだろなあ」

噂をすれば影。
のそっと立水が登場。
相変わらず闘気全開で、めちゃめちゃ雰囲気がごつい。
でも表情に、これまでみたいな焦りから来る苛立ちが見えな
かった。後半の講習もがっつり充実してたんだろな。

「よう、立水。あの後どうだった?」

「ああ、物理を切ったからな。気持ち的にすげえ楽になっ
た。模試も、かなりいい線まで上げてきたぜ」

どごーん!
立水の方針変更を知らなかったヤスがぶっこける。

「物理を捨てたあ!?」

「んだ。俺にはどうしてもクリア出来ねえ。他でカバー出来
るならともかく、他でもハンデあるんだからよ」

「とんぺーは?」

「無理だよ。百年かかる」

ヤスには、立水の方針変更がぴんと来なかったんだろう。
何度も首をひねりながら席に戻った。

「なあ、立水。あの女の子はどうだった?」

「ああ、あいつも気合い入ってたぜ。重光さんがえれえ気に
入ってな」

「だろうなあ。見るからに体育会系だったもんなー」

「まあな。予備校も専攻も違うから、ほとんど接点がなかっ
たけどな」

「そっかあ。タフそうだったからなあ」

「……」

立水が、急にきつい表情になった。

「ただ……お盆明けの二、三日は、部屋でずっと泣いてた
な」

「えっ!?」

何があったんだろう?

「いや、重光さんが、水泳部の馬鹿どもの根性叩き直してや
るって吠えてただろ」

「ああ、喫煙で全員アウトってやつ」

「そう。あれは……最後の大会に懸けてたあいつには辛かっ
たんだよ」

そうか。
あの時は気持ちを切り替えようとして、必死に自分に言い聞
かせてたってことか……。

「俺なら、そいつら全員ぶっ殺す!」

目を血走らせた立水が、指をばきばき鳴らしながら凄んだ。
さもありなん。





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ちょっといっぷく その175 [付記]

いつもお読みいただき、ありがとうございます。

ずっとお弁当休暇をいただいていましたが、このままずるずる
とてぃくるブログになってしまうのもあれなので、本編を少し
だけ先に進めます。


           −=*=−


本編の再開前に、少しだけおさらい。

三年生になっていろいろあったごたごたをこなしながら、受験
生としての毎日を送ってきたいっきですが、もっとも肝心な部
分、自分の進路の方向性がまるっきり白紙のままでした。

早くからかちっと決めずに、大学に進んでからゆっくり考えれ
ばいいのに。
先生や予備校の講師にそう言われても、いっきにはどうしても
それが出来ないんです。

どうでもいい些事はさらっと流せても、自分の根幹に関わるこ
とにだけは人一倍こだわる。妥協しない。
それがいっきの芯なんですよ。

いっきの両親は二人とも逆境を芯の強さで跳ね返してきました
から、そういう親の血を脈々と受け継いでいるってことです
ね。(^m^)

ただ。
こだわると言っても、いろいろな限界や制限があります。

実家には、金銭的な余裕が全くありません。
お金のかかる私立の大学は最初から無理です。
どたまがものすごく良いわけじゃありませんし、受験に失敗し
ても浪人はできません。
最初からギャンブルは無理という、強いリミットがかかってい
るんです。

実家から遠く離れた大学に行くと、恋人であるしゃらの苦境を
支えることが物理的にできなくなります。
舞台である田貫市を東京近郊と設定していますので、せいぜい
その辺りまでが限界なんです。

いろいろな制約がある中で、自分のできることとやりたいこと
のバランスをどう取るか。
いっきはものすごく悩みました。
その結果決めたことが、なんとバイオ分野の選択でした。

どちらかと言えば文系科目の方が得意ですし、心理学なんか向
いてるぞと瞬ちゃんにもそそのかされましたね。
でも、好きなことやりたいことに自分をぴったり合わせてしま
うと、他に目が行かなくなる。それがいっきなんです。

あえて、自分との距離がある分野にゼロから挑もう。
まだもやもやは残っていると思いますが、いっきはそう思い切
りました。

一度決めたら、揺るがないのがいっきです。
夏期講習が終わって自宅に帰ってからしゃらや親に自分の方針
を宣言し、脇目も振らずに走り始めます。

夏休みが終わって二学期が始まりますが、その八月分がこれか
らアップする部分の五話になります。

大ネタはありません。
身辺をうろうろしている心配事に心を揺らしながらも、本格的
な追い込み時期に入るいっきの姿を淡々とお届けすることにな
ります。


           −=*=−


ご意見、ご感想、お気づきの点などございましたら、気軽
にコメントしてくださいませ。

でわでわ。(^^)/



mukr.jpg


「なんぼしゃべっても、腹の中が空っぽにならへん」

「おまえ、とんでもなく腹黒いからなあ」



  (^^;;



冗談抜きに、腹の中は真っ黒です。(^m^)

ムクロジの果実。
中には、真っ黒で硬いタネが入っています。
羽根突きの羽根の先っぽと言えば、お分かりかと。




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てぃくる 505 救命ボート [てぃくる]

「隊長!」
「なんだ!」
「俺たちは、難破した船から救命ボートで逃れたんすよね?」
「そうだ!」
「救命ボートは、自動で膨らむんすよね?」
「そうだ!」
「海面が全部救命ボートになってるみたいなんすけど」
「増えるワカメを入れすぎると、こうなることがあるな」
「俺たち、避難する意味があったんすか?」
「考えるな!」



ikr.jpg


(^^;;




 イシクラゲ
 クラゲと付いていますが、もちろんクラゲの仲間ではありません。
 藍藻類(シアノバクテリア)の一種ですね。


 なんかぶよぶよで気味が悪いんですが、乾くとぱりぱりに縮んで海苔そっくりになります。
 そして……。


 恐ろしいことに、食用になるんですよ。(^^;;

 ただし、海苔と違って磯の風味は全くありません。
 味がないので、食べた気がしないかもしれませんね。


 小さな切れっ端からもぐんぐん成長しますので、一旦庭に入り込むと雨が降るたびに、あっちでぶよぶよこっちでぶよぶよとゴムボートが増殖し、えらいことになります。
 こいつを踏んづけて足を滑らせ、転んで怪我をすることも。(^^;;


 ちなみに、根絶させるのは……。



ものすごく大変です!





  エイリアンに「わあ! エイリアンだ」と驚かれ






Dance Of The Illegal Aliens by Brand X


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てぃくる 504 黒い松明 [てぃくる]


昼に松明を点けたって
 意味がないだろ

夜を明かすのが光なら
 昼を蝕むのは闇だ

闇がどれほど小さくとも
 黒い松明はそれと判る

闇夜で小さな明かりが導きになるように
 昼光を穿つ闇は小さくとも警告になる

俺が灯る意味は
 それだけでいい





yrn.jpg
(ユリノキの実)







  灯篭を閉ざして白し雪帽子







Black Light Machine by Frost*



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てぃくる 503 読書に向かない本 [てぃくる]

「読書は好きなんだけど、読みたい本がないんだよなあ」

「本屋で、ベストセラー本をチョイスすりゃあいいじゃん」

「みんなが読んでるような本に手を出すのは、後追い感があっていやなんだ」

「ミステリーとか恋愛とか、ジャンルで絞れば?」

「ジャンルの数が多過ぎる」

「じゃあ、俺が指定してやる。推理小説」

「謎解きがあると、気になって没頭できない」

「恋愛もの」

「俺に縁のないものは読みたくない」

「ったく! ホラー」

「眠れなくなるからダメ」

「ファンタジー」

「脳内お花畑には付いていけない」

「ノンフィクション」

「現実は、もうお腹いっぱい」

「どの分野でもだめかよ。じゃあ作家でチョイスすれば?」

「同じ作家ばかりだと飽きが来るだろ」

「むぅ。じゃあ、長編もしくは短編でセレクトするのは?」

「長いのはめんどくさい。短いのは物足りない」

「めんどくさいのはおまえだ。海外の話題作は?」

「俺が読みたいのはまだ翻訳されてない」

「自力で原文読めよ。ったく。古典ものは?」

「古臭くていや」

「近代ものは?」

「文豪臭さが鼻につくんだ」

「大衆小説」

「読者を、おまえらこんなもんでいいんだろとバカにしてる」

「ラノベは?」

「がき臭い」

「詩や短歌、俳句」

「読むっていう感じじゃない」

「おいおい、その調子じゃ読める本なんか一つもないぞ?」

「だから悩んでるんだよ。読書は好きなんだけどなあ」





jh.jpg
(テーダマツの樹皮)



素直に読書が嫌いだと言えよ!



(^^;;







  本のページをめくるように日々を送りたい
   そう思っていたが
  めくられたページは二度と戻せないことに
   今やっと気づいた









Chi Rho by IONA




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てぃくる 502 過不足 [てぃくる]


 それでなくとも、冬木立の色は乏しい。

 少ない色を浮かび上がらせてくれるはずの日差しも、傾いた上に逆光になると、残っていたわずかな色さえ全て奪い去ってしまう。


sdw.jpg


 では、色は本当に失われたのか?
 二度と戻ってこないのか?

 そんなはずはない。

 乏しい光に慣れれば、ほんの少しの斜光すら過剰に感じるようになる。

 同じように。
 溢れんばかりの日差しに慣れれば、ほんの少しの翳りでも暗闇のように思える。

 それは、ほんのわずかな過不足がもたらす幻影に過ぎない。

 日が沈めば、木立だけでなく全てのものが色を失う。
 もちろん、私もだ。

 そして。
 中天から日差しが降り注げば、全てが色を取り戻す。
 何事もなかったかのように。

 わずかな過不足の間(はざま)にあって。
 何が多過ぎ、何が足りていないのかを。

 ……しばし考える。






  過ぎると過ごすが違うように
  足りぬと足らすは違う







Eough by Chris Tomlin




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